待ちに待った小学校への入学。ランドセルを背負って歩くお子さまの姿に成長を感じる一方で、登下校の安全に不安を感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。
保育園や幼稚園とは異なり、小学生になると子ども自身で登下校する場面が増えます。本稿では、入学前にできる通学路の確認や歩行練習、防犯ブザーや見守りGPS端末といった備え、放課後の居場所の考え方まで、基本的なポイントを整理します。
入学前にやっておきたい!通学路の歩行練習と安全確認
小学校への入学を控えた時期には、お子さまと一緒に実際の通学路を歩き、交通ルールや注意したい場所を確認しておくことが大切です。こうした歩行練習は、危険になりやすい場面を親子で具体的に確認する機会にもなります。
大人の視点とは異なる「子どもの視界」を理解する
歩行練習を始める際に意識したいのは、子どもは大人よりも視野が狭く、目線も低いため、大人には見えている車や周囲の動きが見えにくいことがある、という点です。ブロック塀や駐車車両のある場所では、見通しが悪くなりやすいため、とくに注意が必要です。
ご家庭で歩行練習をする際は、保護者もお子さまの目の高さに合わせながら、「ここは見えにくいね」「ここでは一度止まって確認しようね」と、危険になりやすい場所を一緒に確認していくことが大切です。
実践的な交通ルールの習得と指導ポイント
交通ルールについては、「右と左を見る」といった基本に加え、実際の道路場面を意識した声かけを繰り返すことが大切です。

第一に、車の動きを最後まで確認する習慣です。横断時には、車が近づいている場合、ブレーキランプだけで安心せず、車がしっかり止まったことを確認してから渡るよう伝えましょう。横断中も周囲の安全確認を続けることが大切です。
第二に、大型車のまわりでは見えにくい場所があることへの注意です。トラックやバスの周辺には死角があり、車のそばでは歩行者や自転車が見えにくくなることがあります。こうした場所の近くを通る際は、急いで進まず、いったん立ち止まって周囲を確かめる習慣をつけると安心です。
危険箇所の確認と、助けを求められる場所の把握
交通安全だけでなく、防犯の面でも、通学路や下校ルートを事前に確認しておくことは大切です。学校で定められた通学路を前提に、見通しの悪い場所や人通りの少ない場所がないかを、親子で一緒に確かめておくと安心です。

また、万が一不安を感じたときに、どこで助けを求められるかを親子で確認しておくことも有効です。たとえば、交番や図書館、地域の「子ども110番の家」、よく利用する店舗など、子どもが入りやすく、大人に助けを求めやすい場所を一緒に見ておくとよいでしょう。
避難先の例
・交番、図書館など、人がいて助けを求めやすい公共の場所
・「子ども110番の家」の表示がある家や店舗
・子どもが場所を把握していて入りやすい、地域のお店など
備えておきたい「防犯ブザー」
防犯ブザーは、大声を出せない場面でも周囲に危険を知らせる手段のひとつです。ランドセルや習い事バッグには、子どもがすぐ使える位置に付けておくと安心です。
選ぶ際は、十分な音量があり、子どもが自分で操作しやすいものを意識するとよいでしょう。子ども向け防犯ブザーの性能基準では、音量は85デシベル以上とされています。また、雨の日の使用も考え、耐久性や防滴性も確認しておくと安心です。
購入後は、いざというときにためらわず使えるよう、保護者と一緒に実際に鳴らす練習や、電池の確認をしておくことが大切です。
見守りGPS端末という選択肢
登下校時の見守り方法のひとつとして、ランドセルに入れて子どもの位置情報を確認できる見守りGPS端末を活用する家庭もあります。
端末を選ぶ際は、位置情報の確認しやすさや、充電の持ち、日々の使いやすさなどを見ておくとよいでしょう。端末によっては、学校や学童などへの到着を知らせる通知機能や、メッセージ機能を備えたものもあります。ご家庭の生活スタイルや、どこまで見守りを必要とするかに応じて、必要な機能を考えると選びやすくなります。
民間学童も含めて考える放課後の居場所選び
放課後の居場所を考える際は、まず自治体の放課後児童クラブを確認しつつ、必要に応じて民間学童も選択肢に入れて考える方法もあります。

自治体の放課後児童クラブは、地域に根ざした放課後の居場所として利用されており、費用面を含めて検討しやすい面があります。一方で、保護者の就労時間や家庭の事情によっては、送迎面で負担を感じることもあります。そのような場合には、施設によって送迎サポートを設けている民間学童を検討することも考えられます。送迎の内容は施設ごとに異なり、学校から施設までの送迎や、自宅付近までの送りに対応している場合もあります。
また、地域によっては、ファミリー・サポート・センターなどの支援が利用できる場合もあるため、公的サービスと民間サービスをあわせて確認しておくと選択肢を整理しやすくなります。利用条件や対応範囲は自治体・施設ごとに異なるため、詳細は早めに確認しておくと安心です
親子で話し合いながら、少しずつ慣れていこう
新小学1年生の登下校に向けては、通学路の確認や歩行練習、防犯ブザーなどの備えを、ご家庭の状況に合わせて少しずつ整えていくことが大切です。対策はひとつに絞るものではなく、できるところから無理なく取り入れていくとよいでしょう。
あわせて、防犯の基本として、警視庁の『いかのおすし』のような、子どもにも覚えやすい約束を親子で繰り返し確認しておくことも役立ちます。ここでは、「ついていかない」「くるまにのらない」「おおごえをだす」「すぐにげる」「しらせる」という行動を、具体的な場面を想定しながら親子で確認することの大切さを案内しています。
(参考:警視庁『いかのおすし』keishicho.metro.tokyo.lg.jp)
まずは休日などに、お子さまと一緒に通学路を歩きながら、「ここは見えにくいね」「困ったときはどうする?」と話してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。毎日の登下校に向けて、親子で少しずつ確認を重ねていくことが、安心につながります。
💡もっと詳しく学びたい方へ
ご家庭に合った施設の具体的な選び方のステップについては、こちらのガイドもぜひご覧ください。
放課後の居場所づくりや民間学童に関する最新の調査・ガイドライン・施設情報は、一般社団法人民間学童保育協会 の公式サイトで公開されています。
民間学童の選び方や制度の最新動向を知りたい方は、ぜひご覧ください。
